3月4日に山梨市民会館を会場に、山梨民医連学術運動交流集会が開催されました。医療・介護・福祉の現場から約400名が聴講に訪れました。午前は東京大学大学院准教授の近藤尚己医師による記念講演、午後は全体会・分科会が行われ、107演題が発表されました。
全部は紹介しきれないので、薬局部門の発表を簡単に紹介します。
■クロストリジウム感染症(CDI)に関する薬剤の使用状況調査
武井きよみ薬剤師 甲府共立病院
2017年11月下旬のA病院におけるCDI患者の増加をきっかけに、治療の適正化を目指して調査した結果が報告された。ガイドラインでは認められない場合にも抗菌薬が使用されるおそれがあるなどの注意喚起をはじめ、組織的な対策の重要性が話された。
■居宅訪問薬剤管理の改善と課題
海野厚美薬剤師 あすなろ甲府薬局
あすなろ甲府薬局で訪問管理している利用者や連携する多職種へのアンケートをもとに、薬剤師に求められる役割について検討した。経営面や体制の不十分さから実施できていないサービスもあり、多職種連携の中で薬剤師の専門性を活かしたサービスの向上に役立てる。
■重い医薬品の持ち帰り支援サービスの取組み
樋口仁志事務課長 あすなろ甲府薬局
あすなろ甲府薬局では、栄養剤など重くかさばる医薬品の持ち帰りが困難な患者さんを対象に、配送の支援サービスを開始した。事例の検証を通してサービスの質を向上させるとともに、高齢者が安心して療養できる環境づくりに取り組んでいる。
■あすなろ石和薬局での健康サポート薬局の実践
遠藤秀行事務 あすなろ石和薬局
あすなろ石和薬局が健康サポート薬局を取得するために検討した様々な社会情勢や取得後の取組みをまとめた。地域の健康増進の拠点となるべく、OTCや介護用品の充実、無料健康相談会の開催等に取り組んでいる。
お昼のランチョンセミナーでは、甲府共立病院の白倉洋朗薬局長が「山梨民医連における利益相反の取組み」と題して報告しました。
山梨民医連の事業所における様々な工夫や取組み、多岐にわたる学術的なテーマに触れ、とても刺激を受けた1日でした。職種を超えて活発な質疑応答も交わされ、年々、交流の質が高まっている印象を受けます。
来年はどんな演題が発表されるのか、早くも楽しみです。
来年はどんな演題が発表されるのか、早くも楽しみです。
0 件のコメント:
コメントを投稿