2015年1月20日火曜日

山梨民医連学運交に薬局から3演題エントリー

 毎年恒例の「山梨民医連 学術・運動交流集会」が、1月17日にアピオ甲府にて開催されました。病院・診療所、訪問看護・介護、歯科診療所、介護事業所などから、400人以上の職員が参加しました(主催者発表)。第26回を数える今年のテーマは、

今こそ発信しよう! 新しい時代を見据えた
 健康権・生存権そして人権を守るわたしたちの実践!
  ~誰もが平和で安心して住みつづけられるまちづくりを目指して~

ということで、前半は山梨民医連会長の基調報告と4つの指定演題、後半は口演およびポスターセッション合わせて70演題が8分散会に分かれて発表されました。


平田会長より情勢について
無低診から見える貧困


歯科診療から見える貧困


倒産の教訓を未来へ


地域包括ケアの展望について
薬局部門からは、以下の3演題を発表しました。簡単に紹介します。


口演:保険薬局でのリスクマネージメント~ピッキングシステムを導入して~ 
              清水典子薬剤師(あすなろ巨摩薬局)


ピッキングシステムの説明


右端の司会は内田薬剤師です


質問に対して社長も回答
調剤ミス等のインシデントを防ぐために導入したピッキングシステムの扱いや注意点などについて紹介しました。機械は正確でも、ニューマンエラーの発生を防ぐことはできないので、処方監査や服薬指導など、本来の薬剤師の役割も引き続き重要になってくるという話が印象的でした。
会場からは、導入費用やメリットなどについて質問がありました。薬局全体に関わることについては、浅川薬局長と山田社長が、客席のほうから必要に応じて回答しました。


ポスター:あすなろ石和薬局における患者満足度調査の報告
              栗林由佳薬剤師(あすなろ石和薬局)

すごい人の多さです


発表の様子
あすなろ石和薬局は、2012年に移転改築して以降、より患者さんが利用しやすい薬局を目指して取り組んできました。今回、実際に患者さんにアンケートを行い、その満足度について調査したことが報告されました。調査の結果、「薬局の雰囲気がよく、清潔感がある」という回答が一番多かったとのことです。そのほか改善が必要なところなどもわかりやすくまとめられていました。薬局職員をはじめ他職場の職員など30人以上がポスターの前で熱心に耳を傾けていました。


ポスター:甲府共立病院における副作用モニタリングの取組み
                 白倉洋朗薬剤師(甲府共立病院)

発表の様子


調査方法の説明中
薬の副作用被害を救済する手段として、定期的な電子カルテのモニタリング作業が必要との内容でした。実際に被害救済に結びついた症例もあり、薬剤師の専門性を生かせる分野として、注目すべき取り組みです。今回調査した1年間の副作用件数は162件ですが、その副作用の一つひとつに特徴がみられるため、継続して取組む意義が大きいことも伺わせました。病院職員からの質問が多く、活発な質疑応答となりました。

 このほか、他職場の医療・介護実践の中にも興味深い演題が多数ありました。
 すべては紹介しきれませんが、日頃の薬局部門の実践を薬局職員同士、また他職場の皆さんにもお知らせするうえで、とても有意義な時間になったと思います。学運交での情報共有を、今後の医療連携にもぜひ生かしていきたいと思います。

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