今年の薬学生セミナーは東京・有明を会場に、3月16・17日の日程で開催されました。山梨からは奨学生9名が参加し、全体では薬学生30名と薬剤師を含む職員12名の総勢42名が参加しました。
大規模災害時の拠点になります |
震災の備えを考えよう |
1日目は被災体験とトリアージ学習を行いました。まずは、東京臨海広域防災公園内の「そなエリア東京」を見学し、首都直下型地震を想定した様々な情報や過去の被災経験から生み出された知恵と工夫を知ることができました。日常生活の中でも意識して備えることの大切さを学びました。
トリアージをやってみよう |
体験後は会場を移してトリアージ学習を行いました。東京民医連の谷本氏を講師に、災害トリアージの概念や色の分類、タッグの記入方法なども学んだ上で、いくつかの症例を通してトリアージを実践しました。
限られた人的物的資源の中で多くの傷病者の治療優先度を判断していくため、実施者には速やかな決断が求められるともに、医療者としての知識と経験が救命に直結する緊張感を感じました。
災害関連死をなくすために |
グループワーク |
2日目は新潟民医連でDMAT業務調整員をしている小網氏を講師に、民医連の災害支援の講演をいただきました。大火事や水害、台風、地震のたびに全国の民医連事業所が助け合い、結束を固めてきた歴史、災害医療の実情とその枠組みの中で活動する災害拠点病院の役割、民医連独自の救援活動チームMMATの意義と使命などについて幅広くお話しいただきました。
どのグループも素晴らしい発表でした |
講演の後は、発災から業務再開までの72時間を考えるというテーマでグループワークに取り組みました。昼の薬局・夜の病院など班ごとに発災時のシチュエーションを変えて考えました。発災時に途絶えるライフラインの問題や動揺する患者さんへの対応など、前日の被災体験から学んだことや、自らの体験などから想像を膨らませて72時間を考えました。
日頃の備えの大切さや災害時にとるべき行動、医療者としての心構えを仲間とともに学んだ2日間でした。