7月の西日本豪雨により被害を受けられた方々に心からお見舞い申し上げます。全日本民医連では7月から9月にかけて豪雨被災地の復興支援ボランティアを全国の民医連事業所から募り、現地に派遣しました。
ワイエムピーも全日本民医連の呼びかけに応え、9月15-16日のボランティア活動にあすなろ武川薬局の安藤事務主任を派遣しました。活動報告書より抜粋して紹介します。
15日(土)
参加者は広島の責任者2人を入れて、総勢16名。大阪、鳥取、京都、鹿児島、島根、山梨から来ていました。バス内でオリエンテーションをした後、坂町災害ボランティアセンターに立ち寄り、激甚災害指定の小屋浦地区へ向かいました。
現地に着き、傘を差しながら、サテライトまでの道を歩きましたが、道路は車が行き来できるくらい綺麗になっていました。川を見ると、泥がまだ堆積していたり、柵がなかったり、歩道が流されて一部なくなっていたりしていました。家は、1階部分を土砂が飲み込み、外観だけかろうじて残っているお宅などが見受けられました。普段は穏やかな川が当日は氾濫し、家々を土砂で飲み込んだそうです。しかし、ほぼ全壊している家屋もあれば、多少の土砂の被害はあるが、住むのに問題ないお宅もありました。被害は地域によって差があるようでした。
公園の土砂の掘り出しと、その土砂で土嚢作りを1班・2班に分かれ行いました。指示を受けながら、土砂をかき出し、トラックに積みやすいように均します。雨を吸っていた土は重く、しんどい作業でした。また、土嚢袋に土を詰める人、袋を持つ人でペアになり、土嚢作りを行いました。袋は力強く縛らなければ持ちあげた際に紐がほどけてしまうので注意しながら結びます。こうした作業を10分行い、10分休憩して行います。最初こそ、10分も休憩いらないなと甘く見ていましたが、終わりころには10分必要だなと納得させられました。それくらい、湿気た暑さ、重労働での休息の重要性を感じました。
土砂に流されてつぶれた車両 |
保育園の1階を掘り起こしました |
16日(日)
広島の責任者2名合わせて、総勢9名の参加で、群馬・広島・昨日に引き続き鹿児島・山梨の県の参加でした。曇りから一転晴天となり、昨日より過酷な作業になるだろうなと思いました。作業場所は昨日と同じで、内容は公園の遊具および長椅子の掘り起こしでした。土砂に混じって布団の切れ端、木片、ガラス、ブロック石、瓦、ドライヤーなど生活感のあるものなどが、掘っていくと出てくるので一つひとつ除去していきました。その後トラックに土を乗せ、運搬してもらう作業を繰り返しました。昨日より暑く、10分休憩も短く感じるほどでした。2ℓの水も飲みほしてしまいそうなくらいの暑さでした。大きな大木を重機でどけると、遊具らしきものが出てきました。ここが本当に公園だったんだと初めて実感した瞬間でした。昨日から深さにして、80センチ~100センチは掘ったと思います。それほどの土砂が流れてきたんだと恐怖しましたし、二日でここまで作業が進んだことに対し、大勢の人の思いが、この公園、家屋の土砂除去、道路の整備など2カ月足らずでここまで回復させたんだと思いました。
今回のボランティアを通して、民医連の全国協同の人を助けたいという気持ちの強さを改めて感じましたし、ネットワークの強固さ、フットワークの軽さは民医連の強みなのだと実感しました。また、映像や話で見聞きするのではなく、実際に現地に赴き、感じ、作業してくることも大事なんだと思いました。完全な復興はまだ時間はかかりそうですが、継続的な様々な支援が必要なのだと思いました。
他団体とも協力して河川敷の土砂撤去をしました |
復興食堂に元気をもらう |